アポロ計画捏造説について⑰疑惑と反論(伝説系のもの、その他)

アポロ計画捏造説について⑯ では、Wikipediaのアポロ計画陰謀論にも載っている疑惑から、科学・技術に関するものを見てみました。

今度も同じように伝説系のもの、その他を見てみたいと思います。
もちろん反論も書かれてますからそれも合わせて載せてます。

Wikipediaに載ってないものは次のページでまとめようと思います。

疑惑1
オーストラリアのパース周辺で、アポロの映像にコーラ瓶が映っていたと証言した者がいる。

反論
パース地方の噂については、実際にそのような映像が流れたと確認されたことはなく、都市伝説であることがほぼはっきりしている。

考察
コーラの瓶のことについて調べてみました。

ウナ・ロナルド(仮名)の証言で、アポロ11号のコーラ瓶の写った疑惑の放送があり、その後10日以内に西オーストラリア新聞にも掲載されたということです。
西オーストラリア新聞のチーフ図書官のトレイシー・ベネットは、生放送後の少なくとも2週間の新聞で確認したが、月面歩行放送中のコカ・コーラ瓶に関する文字も記事も見当たらなかったとのことです。(参考:http://www.clavius.org/bibcoke.html

ここまでがWikipediaにも載っている公式見解のようです。

月探査情報ステーション のサイトによると、1997年4月に発行されたイギリスのミステリー雑誌「フォーティアン・タイムス」97号にこの内容が掲載されたということです。
※フォーティアン・タイムズは日本の「ムー」のようなオカルト系の雑誌らしいです。

UFO UpDates Jan 1997 というサイトに「おもしろい話 "luna(tic?) story" があります」と、このコーラ瓶の物語が書かれていました。メーリングリストのようで "forteana.win-uk.net" というFortean Times のものらしきメールアドレスも見つかります。
これをフォーティアン・タイムズが採用して記事を載せたんでしょうね。

感想
ドラえもんでいう「タレント」ですかね。

疑惑2
アポロ1号の事故による3人の死亡者は、NASAの政策に反抗したための犠牲者ではないか。トーマス・ロナルド・バロンがアポロ計画は不可能であると証言したが、これは隠蔽されてしまっているのではないか。

反論
アポロ1号の事故原因については、詳しく調査書がまとめられている。またトーマス・ロナルド・バロンのレポートは、NASAがウェブ上で公開している。さらに『これマジ!?』では、遺族の「killed(事故死した)」という発言を「殺された」と訳すなど、陰謀を印象付けるために意図的な曲解を行った疑いもある。アポロ1号の司令船が火災事故を起こしかねない欠陥をあらかじめ持っていたという意味で「殺された」という表現がされることもある。

考察
この疑惑はビル・ケイシングの著書 "We Never Went to the Moon" に書かれていました。(※アポロ計画捏造説について⑭ 参照)
ビル・ケイシングの主張によれば、アポロ1号の事故は単なる事故ではなく、乗組員の3名が偽装をばらすと脅したために事故に見せかけて殺されたということです。事故は1967年1月に発生しました。
その後、アポロ品質管理調査官のトーマス・ロナルド・バロンはNASAを批判する500ページにもおよぶレポートを書いて調査議会の前でそれを証言しました。しかしその1週間後に列車との衝突事故で妻や娘とともに亡くなりました。亡くなったのは1967年4月のことです。

感想
アポロ11号は1969年7月。
みんなの「もうダメだ~」の雰囲気がプンプンします。

疑惑3
米アポロ計画の貴重なデータを記録した磁気テープの原本700箱分も行方不明になったのは、何かの隠蔽工作ではないのか。

反論
行方不明となった記録テープは、その後オーストラリアの大学で発見されており、隠蔽工作ではなく管理がずさんであっただけである。

考察
NASAが磁気テープを紛失したと発表したのは 2006年8月のこと。原本があれば現在の技術では高画質の映像が復元できることが期待されていた。

同11月に西オーストラリアのカーティン大学で、NASA有人宇宙センターとマークされた100本にもおよぶテープが見つかり分析のために1本をNASAへ送ったと報道された。(※こちらを参照)

2009年7月、NASAは「3年間にわたり探したが見つからなかった。テープは70〜80年代に再利用するために消去してしまった可能性が高い。」と発表した。
※当時磁気テープが不足していたため、国立記録保管部から大量のテープを持ち出して新しい衛星のデータを記録したりしていたのだそうです。

アポロ計画40周年の記念事業ではテレビ中継局の映像など残存データを利用して高画質のデジタル復元作業を行った。23万ドルかけたそうです。

2011年12月にはアポロ宇宙船が持ち帰った月の石などの資料の大量紛失も発見した。過去にも何回か月の石などの試料を紛失する事件があったりしているらしい。(※詳しくはこちらを参照)

感想
アポロ計画捏造説について⑬ にも出た内容ですね。
「テープは再利用して消去してしまった。」が事実なので、書かれている反論は不誠実な内容です。管理がずさんだったというのは私もそう思いました。しかし扱いがあまりにもひどすぎる。

疑惑4
資料の開示請求に、忘れた頃に応じるのはなぜか。隠蔽工作処理のためではないのか。

反論
単に人手が足りないだけ。

考察
この疑惑の元ネタらしきものをどこかで見たことがあるのですが、ちょっとどこだったか分からなくなってしまいました。
内容はこんな感じのものでした。
写真番号を指定してNASAから写真を取り寄せたのだが、時間がかかっただけでなく、1枚は指定した番号とは明らかに違う写真に写真番号が書かれた紙がホチキスで付けられて送られてきた。他の写真は写真番号が一緒に印字されており違和感のないものだった。
※インターネットの無かった時代の話ですね。

感想
この疑惑と反論をまとめた人は相当アポロ捏造派が嫌いなんだろうなぁって思いました。


ということで、コーラ瓶のことについては完全にデマと確定して良さそうです。
しかし残りの項目は肯定派の人たちが都合よくまとめた感じがして気に入らなかったです。

アポロ計画捏造説について⑱ につづく

0 件のコメント:

コメントを投稿